"レッドリボン"(赤いリボン)は、もともとヨーロッパに古くから伝承される風習の一つで、病気や事故で人生を全うできなかった人々への追悼の気持ちを表すものでした。
この"レッドリボン"がエイズのために使われ始めたのは、アメリカでエイズが社会的な問題となってきた1980年代の終わりごろでした。このころ、演劇や音楽などで活躍するニューヨークのアーティスト達にもエイズが広がり、エイズに倒れて死んでいく人たちが増えていきました。そうした仲間達に対する追悼の気持ちと、エイズに苦しむ人々への理解と支援の意思を示すために"赤いリボン"をシンボルにした運動が始まりました。
この運動は、その考えに共感した人々によって国境を越えた世界的な運動として発展しています。
世界エイズ研究予防財団では、エイズに苦しむ人々への理解と支援のシンボルである"レッドリボン"と同じ名前のバラを大切に育てています。その花びらは真紅のベルベットのような肌触りで、そこからレッドリボンと呼ばれるようになったそうです。最初は小さな弱々しい苗木だったのが、毎年たくさんの花を咲かせるまでに大きく成長しました。
2008年にようやくその接木が成功し、5月上旬かわいらしい花を咲かせ始め、この苗木を大野町内の全小中学校に贈呈することになり、大野中学校、揖東中学校、大野小学校、大野北小学校、大野西小学校、大野東小学校、大野南小学校、大野中小学校の8校の校長先生と各校と児童生徒代表が贈呈式に参加しました。林代表は児童生徒のひとりひとりに鉢植えの苗木を渡し、代表で大野中学校の生徒がお礼の言葉を述べました。
贈呈式の様子は、当日の岐阜放送のニュースで放送されたほか、翌日の岐阜新聞、中日新聞、読売新聞、毎日新聞にも掲載されました。バラの苗日本一の大野町で、多くの子供のたちの目に触れる機会を得て、子供たちがこのバラを育てながら"レッドリボン"のメッセージとともに大きな輪が育っていくことを期待しています。
(財)世界エイズ研究予防財団 日本事務所が併設されている大里研究所は、毎年レッドリボンが沢山の花を咲かせます。